カレイの釣り方完全ガイド
Basic Info
カレイ
| 学名 | Pleuronectes yokohamae(マコガレイ) |
| 別名 | マコガレイ、イシガレイ、カレイ類総称 |
| 体長 | 最大50cm程度(一般的には20〜40cm) |
| 生息域 | 砂泥底・内湾・港湾・河口付近 |
| 旬 | 冬(11〜3月がベスト) |
カレイとは
カレイは砂泥底に生息する底生魚で、冬の投げ釣りの代名詞。ヒラメと同じく扁平な体を持つが、カレイは「右向き」(腹を手前にして頭が右を向く)で、口が小さく歯もおとなしい。ヒラメが待ち伏せ型のハンターなのに対し、カレイは底の小動物をゆっくり食べる穏やかな性格だ。
日本の釣りでよく狙われるのはマコガレイとイシガレイ。どちらも冬場に接岸して産卵するため、堤防や砂浜からの投げ釣りで狙うことができる。寒い冬の海岸で竿先のアタリを待つ投げ釣りは、静かで奥深い釣りの醍醐味を教えてくれる。
TIP
「左ヒラメに右カレイ」の見分け方は有名だが、例外もある。ヌマガレイは左向きで、ヒラメと間違えやすい。口の大きさ(カレイは小さい・おちょぼ口)で見分けるのが確実。
生態・習性
食性
カレイは底生生物を食べるおとなしい食性。ヒラメのように小魚を追い回すことはほとんどない。
- ゴカイ・イソメ類(最も重要なエサ)
- 小型のエビ・ヨコエビ
- 貝類の幼生
- 小型の二枚貝
- 底生の小動物全般
行動パターン
- 砂泥底に体を埋め、じっとしていることが多い。移動範囲は狭い
- 秋〜冬にかけて産卵のために浅場に接岸する。これが投げ釣りのベストシーズン
- 産卵期はマコガレイで11〜1月、イシガレイで1〜3月
- 潮が動いている時間帯に活発にエサを食べる
- 水温8〜18℃に対応。低水温にも強く、真冬でも活性がある
- 夜間よりも日中の方が活性が高い。投げ釣りは昼間が基本
| 種類 | 特徴 | 味 | サイズ |
|---|---|---|---|
| マコガレイ | 体表が滑らか・目の上に突起なし | 刺身が絶品・高級 | 最大50cm |
| イシガレイ | 体表に石状の突起あり | 煮付け向き・やや泥臭 | 最大60cm |
| マガレイ | 北海道に多い・体が丸い | 干物が美味 | 最大40cm |
| ホシガレイ | ヒレに黒い斑点・超高級 | 超高級魚・幻のカレイ | 最大70cm |
釣り方
ベストシーズン
| 季節 | 状況 | 難易度 | |---|---|---| | 春(3〜4月) | 産卵後の「花見ガレイ」・浅場で荒食い | 初心者向け | | 夏(5〜8月) | 深場に移動・投げ釣りでは厳しい | 上級 | | 秋(9〜10月) | 徐々に接岸開始 | 初心者〜中級 | | 冬(11〜2月) | ベストシーズン・産卵接岸 | 初心者向け |
おすすめ時間帯
- 日中が基本。朝マズメから夕マズメまで狙える
- 特に潮が動き始めるタイミング(満潮・干潮の前後)にアタリが集中する
- 夜間は活性が下がることが多い
投げ釣り(カレイ釣りの王道)
投げ釣りとは、重い錘(おもり)をつけた仕掛けを遠投し、底に置いてアタリを待つ釣り方。カレイ釣りの基本スタイル。
タックル:
- 竿:投げ竿 3.9〜4.25m(25〜30号)
- リール:投げ専用リール(ドラグ付き)
- ライン:ナイロン 3〜5号 またはPE 1〜2号
- 仕掛け:カレイ用投げ仕掛け(2〜3本針)
- 錘:ジェット天秤 または L型天秤 25〜30号
- エサ:アオイソメ(定番)・マムシ(本虫)
TIP
カレイ釣りの鉄則は「エサを大きくつける」こと。アオイソメなら3〜4匹を房掛け(ふさがけ=複数のイソメを一本の針に刺す)にする。エサが大きいほどアピール力が増し、カレイが見つけやすくなる。ケチらずたっぷりつけよう。
仕掛けのポイント
- 針:カレイ専用針 10〜13号(流線型)
- 装飾:赤や蛍光のビーズ・夜光玉をつけるとアピール力UP
- ハリス:フロロカーボン 3〜4号
- 枝ス(ハリスの枝):長め(15〜25cm)にすると、エサが潮で自然に漂いアピールする
釣り方の流れ
- キャスト:仕掛けを沖に向かって遠投する(目安は80〜120m)
- 着底を待つ:ラインが緩んだら底に着いた合図
- ラインを張る:余分な糸フケ(たるみ)を巻き取り、竿先にテンションをかける
- 待つ:竿を竿掛けに置いて、アタリを待つ。5〜10分に一度、少し巻いて仕掛けの位置をずらすと効果的
- アタリ:竿先がゆっくり引き込まれたら、竿を持ってゆっくり合わせる
WARNING
カレイのアタリは非常に繊細で、竿先がわずかに揺れる程度のことが多い。風が強い日は見極めが難しいので、風裏のポイントを選ぶか、鈴をつけて音でアタリを取ろう。
おすすめポイント
- 砂泥底の堤防:足元から沖まで広く探れる
- サーフ(砂浜):遠投が活きるフィールド
- 河口付近:栄養豊富でカレイが集まる
- 船道(船の通り道):底が掘れて水深があり、カレイが着きやすい
ちょい投げ(初心者向け)
投げ竿がなくても、万能竿やルアーロッドで20〜30m程度の近距離を狙う「ちょい投げ」でもカレイは釣れる。足元の水深がある堤防なら、仕掛けを落とすだけでも十分。
タックル:
- 竿:万能竿・コンパクトロッド 2〜3m
- リール:スピニング 2500番
- 仕掛け:市販のちょい投げ仕掛け
- 錘:ナス型 5〜10号
- エサ:アオイソメ
食べ方
旬
秋〜冬が旬。特にマコガレイの刺身は「縁側(エンガワ)」が絶品で、ヒラメのエンガワに匹敵する。春の「花見ガレイ」(産卵後に荒食いする時期)も身が回復して美味しい。
おすすめ料理
- 刺身:マコガレイの刺身は高級料亭の味。エンガワは甘みと脂が凝縮された珠玉の部位
- 煮付け:カレイ料理の王道。甘辛い煮汁で丸ごと煮る。子持ちカレイの煮付けは冬の風物詩
- 唐揚げ:小型は丸ごとカラッと揚げる。骨までバリバリ食べられる
- 干物(一夜干し):開いて塩水に漬けて干す。旨味が凝縮される
- ムニエル:バターソースで。洋風調理にも合う淡白な白身
TIP
子持ちカレイ(卵を持った雌)の煮付けは冬の贅沢。卵にしっかり味が染みると絶品。煮付ける前に熱湯をさっとかけて(霜降り)臭みを取ると、仕上がりが格段に良くなる。
カレイを釣ったら、投げた距離・エサの種類・潮の状態を記録しよう。「どこに投げたら釣れたか」のデータが次回の釣果を大きく左右する。
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